誰がもにっかつロマンポルノに夢中だった!!

日本のAVの歴史はにっかつロマンポルノから始まった!」と言っても間違ってはいないだろう。1971年、日活ロマンポルノ(当時はにっかつが漢字であった)シリーズの第1弾、第2弾として『団地妻・昼下がりの情事』『色歴大奥秘話』が同時公開され、大ヒット。現在、48歳の私が生まれてからまだ4年後のことである。つまりは約45年ほど前の話、ということだ。それまでの日活はほかの映画制作会社同様、一般大衆を相手にするオーソドックスな作品を世に送りだし続けており、この2作品で新たな道を切り開こうとしたのだ。結果、それが功を奏し、“日活といえばロマンポルノ”のイメージが完全にできあがる。

ちなみに私はといえば、最初に日活ロマンポルノに触れたのは、映画館のポスターであった。当時は恐ろしいことに、多くの幼稚園児や小学生が訪れる映画館で、ピンク映画のロマンポルノや外国のポルノ映画が上映されることがあった。つまり、上映予定のところに、「にっかつロマンポルノ」のポスターが堂々と貼られていることがあったのである。東映系の映画館では少なかったと思うが、日活系の映画館ではそれがあったのだ。ちなみになんの映画だったかは覚えていないが、中学生のとき、友達3人ぐらいで観に行った洋画の予告で、ヴェロニカ・ハート主演のポルノ映画『テクニシャン/貴婦人』の予告が流れたことがある。私たちは最初、生ツバを飲んで絶句したものの、タイトルがどうもツボに入ったみたいで、あとからそのときの話を思い返すたびに笑い転げたのを記憶している。

話を日活ロマンポルノに戻そう。私はおそらく一度だけ、たぶん大学時代にロマンポルノを観に映画館に行ったことがある。ただ、そのときの作品がなんだったかは覚えていない。「レイプ」の文字がタイトルにあったような気もするが、おそらく満足できずに終わったから覚えていないのであろう。それよりもずいぶん前に出演女優に惹かれ、是が非でも観に行きたいと思った作品が公開されたが、当時、未成年だった私は観に行けなかった。それが可愛かずみ主演の『セーラー服色情飼育』と、美保純主演の『ピンクのカーテン』だ。1982年公開の作品だから、私はまだ15才。中学高時代からフケ顔とは言われていたが、さすがに映画館の受付で止められ、親や学校に連絡がいくかもしれないという恐怖感から、観に行けなかったのである。なのでこの2作品は大学生か社会人になってから、レンタルビデオ屋で借りて観た。そして『セーラー服色情飼育』には、長年の思いとともに感動し、そして興奮して抜きまくったのを覚えている。

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写真■いちばん最初に発売されたVHSビデオのパッケージより。この真正面からのセーラー服姿だけで、どれだけ興奮したことか

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『セーラー服色情飼育』

なんといっても可愛かずみちゃんがかわいい、かわいすぎる! その可愛かずみが、自分を狙って母にとりいり、挙句の果てに殺害してしまうという極悪非道の男に、葬儀のあとセーラー服のまま抱かれるというだけで、当時は何度でも抜けたのである。ある意味、レイプみたいなものだからだ。ところが彼女がロマンポルノに出演したのはこの1作品だけで、その後はアイドルとしてデビュー。数多くのテレビドラマやバラエティ番組に出演し、お茶の間の人気を博したのはご存じのとおりだ。私は刑事ドラマ以外、あまりドラマを観ないほうだったので出演作品をほとんど覚えていないが、バラエティ番組で活躍していたのは記憶している。私自身、ロマンポルノ出身とかAV出身とかを昔から気にしない人間なので、バラエティ番組での活躍は好意的に見ていた。人それぞれにさまざま事情があるもので、過去のことは過去のこと、なのである。

ところが悲劇はその後、訪れる。交際のもつれからか自殺未遂を繰り返すようになり、最後にはついにマンションから飛び降りて自殺してしまったのだ。多くの友人が悲しみに暮れたというから、よほど慕われる人柄だったのだろう。故人の冥福を心からお祈りしたい。