『凄ノ王』のレイプシーンはなぜ差し替えられたのか?

昭和が生んだ偉大なる漫画家、永井豪。『マジンガーZ』や『デビルマン』『キューティーハニー』といった大ヒットアニメの原作者というだけでなく、『あばしり一家』や『けっこう仮面』といったエロとバイオレンスがミックスされた作品、さらには『バイオレンスジャック』や『凄ノ王』という究極のバイオレンス作品まで生みだした、私が尊敬し、大変お世話になった漫画家の1人である。世話になったのはもちろん下半身で、『バイオレンスジャック』と『凄ノ王』の過激なレイプシーンで幾度となく抜かせてもらったものだ。

さて、スマホやタブレットが普及した昨今、電子書籍市場も大きくなり、昔のマンガが続々と電子書籍化され、永井豪作品も相当数がリリースされている。ただ、問題がないわけではない。それは、単行本化、さらには電子書籍化される際に、修正が入ることがあることだ。私も長年、編集の仕事をしてきたので、事情はわかる。重版時や電子書籍化の際に誤字や脱字の修正を行うのは当然のこと、ときには読者や関係各所から指摘された内容レベルの修正をも行う。ただマンガの、特に雑誌連載時や単行本で抜きに抜きまくったレイプシーンに修正が入るのは、心底ガッカリしてしまうのだ。その代表例が、『凄ノ王』で主人公・朱紗真悟の恋人、雪代小百合が不良グループに輪姦されるシーンのカットである。

朱紗真悟とのデート中に襲われ、不良グループに凌辱のかぎりをつくされた雪代小百合。高校1年生の少女が処女を奪われ、木に縛りつけられた朱紗真悟の前で、次々と中出しされ、口の中にもザーメンをぶちまけられる。雪代小百合の涙が悲壮感をより高め、最高の抜きどころの1ページカットだったのだが、いつのころかまったく抜けない、やさしめのカットに差し替えられてしまった。もしかすると読者やなにかの団体から、「このカットはやりすぎ!!」という内容のクレームが入ったのかもしれない。このあたりは想像するしかないが、いずれにせよ現在発売されている紙の単行本も、ebookjapanで発売されている電子書籍版も、このやさしめのカットが使われている。

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現在発売されいるebookjapanの『凄ノ王 完全版』では、3巻目の最初のほうにこの問題のカットがある

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これが差し替えられた、やさしめのカット。「セリフだけで表現されても……」と、見た瞬間、悲しくなった(『凄ノ王 完全版』ebookjapanより)

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連載当初の過激なカットがこれで、ここで何度抜いたことか。ザーメンが描かれているのはマンガ全体のなかでもこのカットだけなので、それが問題視されたのではないかと、私は勝手に思っている(『凄ノ王伝説』角川書店より)

私は幸いにも差し替え前のカットを単ページスキャンしてもっていたので、いまでもそのカットで抜くのだが、前後の展開を確認するために電子書籍版を開かなければならないという間抜けな状態となるのは、下半身的にも寂しいかぎりだ。ちなみに差し替え前のカットが掲載されたコミックを手に入れたければ、ブックオフで立ち読みしつつ探すのが手っ取り早い。コミック、大判コミック、文庫で掲載巻が異なるため正確にいうのは難しいのだが、雪代小百合が不良グループの男たちに輪姦されるシーンは1回しかないので、3巻あたりを探せば見つかるはずだ。

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『凄ノ王』のレイプシーンはなぜ差し替えられたのか?” への4件のコメント

  1. 私は「あばしり一家」の第2刊での菊之介をパラダイス中学の野獣達が手足押さえて裸にするシ―ンが忘れられません。「強がっていても所詮女」というスチュッエーションが大好きです。

    • 『あばしり一家』はエロシーンだけでなく、突拍子もない展開で、ワクワクドキドキするのも好きでした。エログロでは、永井豪先生の真骨頂が発揮されている最高傑作の1つだと思っています。

  2. 元々、例のページは角川版で追加されたページで、講談社版には存在してないページなのでカットというわけではないです

    • えどまえさん、貴重な情報ありがとうございました m(_ _)m
      なるほど、そうだったんですか!!
      ということは、雑誌連載時にはなくて、その後、角川版で追加され、
      それが電子版ではまた変わったりした、などという変遷を辿っているわけですね。
      これ以外でも突っこめるところがあれば遠慮なく突っこんでください。
      これからもよろしくお願いします ( `ー´)ノ

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