『堕靡泥の星』の作者が描いた南京事件の強姦事例とは!?

最初に断っておくが、私は歴史家ではないので、1937年に怒った南京事件について論じることはしない。ただ私は、軍はいかなる理由があっても民間人を殺害してはならないという考えをもっている。だから日本軍が南京で民間人を少なからず殺害したことに対しては、諸外国から非難されてしかるべきだとは思う。もっとも私が生まれる30年も前の話。私が日本の首相ならともかく、一民間人でしかない以上、はっきり言って“過去のこと”だ。もし、中国の人から「責任を取れ」と言われても、「知らん!」と一蹴するだろう。

さて、南京事件を扱った映画や小説は数あるが、今回紹介するのは故・佐藤まさあき先生の『南京大虐殺 性の侵略』である。私がこの本を手に入れたのは、神保町で中古VHSや古本あさりをしていたときのこと。たぶん15年ぐらい前になるだろう。そのときは確か、「赤本」での購入で、価格は250円ぐらいだったと記憶している。本の上部に赤い線が引かれた赤本は、出版社が在庫処理で中古本を扱う書店に卸した本のこと。それが今では超レア本となり、ヤフオクでたまに出品されているのを見るが、1万円近い価格になっていることもある。まぁ確かに入手がほぼ不可能な本で、電子書籍版がリリースされる可能性はほぼゼロに近いだろうから、この価格もわからないでもない。赤本で手に入れられた私は、運がよかったのだろう。

さてその内容だが、まずは目次を眺めてほしい。

序章
暴虐の街
第一部 日中15年戦争
日本組対中国組血の抗争
柳条湖事件
大恐慌のなかで
満州へ満州へ
娘売り
第二部 南京アプローズ
盧溝橋事件
大虐殺
好姑娘

捕虜の処刑
南京入城式
集団狂気
死体収容
強姦事件実例

一九三八年一月
無法地帯
終戦
第三部 極東国際裁判
キーナン刑事の陳述
松井石根裁判記録
証人喚問言語録
判決
遺書
処刑

南京事件のドキュメンタリー本として、目次の構成は順当なものだ。しかし、やはり強姦・輪姦、そして虐殺について多くを割いているのは、『堕靡泥の星』の作者である故・佐藤まさあき先生らしいと言える。ちなみにこの本では、挿し絵のすべてが先生によるものではなく、ほかに2人が挿し絵を書いている。もっとも先生のタッチは『堕靡泥の星』を読んだことのある方ならわかるし、そうでなくても強姦・輪姦シーンはすべて先生が描いているから、それでわかる。なかでも「強姦実例」をマンガで描いたものは、あまりに生々しすぎて言葉を失ってしまう。

ちなみに故・佐藤まさあき先生はこのドキュメンタリー本を執筆するにあたり、以下の文献をもとに、きわめて冷静におそらくはあったであろう事実だけを追いかけている。このあたりが先生のスゴイところで、南京事件に対しても、“侵略”であるか“進出”であるかは、読者の判断にまかせるとあり、偏った思想的なものはいっさい入れていない。また「あとがき」の締めの文句も考えさせられるところが多い。

私は日本人である。日本を愛する、故に一つの言葉が、一つの文章がやっと迎えた平和を引き裂く悪魔にならないようにただ祈るのみである。

ドキュメンタリー本とは、かくあるべきだとこの本を読んだあとであらためて思う。もしヤフオクやAmazonで格安で出品されるようなことがあれば、ぜひ手に入れて読んでいただきたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)